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旅行・食べ物・音楽・映画などの覚書き。ワンコ生活もスタート。                        


by Melissa N.
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一気に、まとめ。

もっちろん、この私が、戦争映画だけ見ていたわけはなく。笑
この際(どのさい?)一気に感想書いちゃおう!

ということで・・・

これ、すごいです!
何がすごいって、同じ登場人物4人を、12年間にわたって撮り続けたってこと。
主人公のメイソンが6歳から18歳になるまで、
離婚あり、再婚あり、引越しあり、いじめあり、と、様々なことがあり、
オバマ大統領就任やハリーポッター映画化など、現実の話題も織り込み、
アメリカ人家庭なら当たり前に起きるような日常を、
見事に描いたリチャード・リンクレイター監督、
そして12年間共に仕事をした4人の俳優やスタッフ、
ただただすごい。

我が家も娘が7歳の時渡米し、メイソンやサマンサと同じような経験をしたこともあり
親近感が湧いた。何より、子供の成長はすばらしいが、
親の方は、必死に子育てしているようでいて、
思いつきで行動したり、行き当たりばったりのアドバイスをしたり、
成長しないなぁと、その点にも共感してしまった。笑

コメディなのだろうが、これまた身につまされる映画だった。
かつてのマラソン選手パウルは、病気の妻と共に老人ホームに入るのだが、
そこは、人生終焉の場にはふさわしくなかった。
娘や、ホームの住人、介護士などとぶつかりながら、
パウルはベルリンマラソン参加を決意し、練習に励む。
が、サポート役の妻の死は彼の精神を荒ぶらせ、
果ては老人性鬱と診断され、拘束されてしまうが、
一部の理解者により無事ベルリンマラソン出場、完走する。
多くのシーンが、数年前から現在に至るまでの我が家とかぶり、
両者の思いが理解できるからこそ、苦しくなってくる。
この映画はハッピーエンドだったが、現実はそう甘くない。

サンバ
シリア難民のニュースがここまで大きくなる前に、偶然見た映画。
ビザを失効してしまい、強制国外退去を命じられたサンバが、
移民支援協会の担当者や移民仲間と出会い、心を通わせていくうちに、
それぞれの悩みが良い方向へ向かっていく。
「最強のふたり」のオマール・シーは、ここでもピカイチの演技力。
イリーガルなハッピーエンドだったが、移民として生きていくには
そうせざるを得ないのだろう。なんと、危うい人生。

シリア難民が、移民としてドイツに根付くとは思えないが、
ドイツに入国できて喜んでいる姿は、実に儚げだ。

これも、偶然移民の話だが、さすがはカウリスマキ監督、
数々の奇跡が起きて、最高のハッピーエンドに。
もちろん、たった一人の難民の子を助けるだけではあるが、
さえない老人や、寂れた港町の平凡なご近所さんたちが
起こす奇跡は、「世の中捨てたもんじゃない」とうれしくなる。

あの、ボリウッドのスーパースター、シャー・ルク・カーンが、
踊りも歌も封印して、体当たりの演技!というところに感動。

インドのイスラム教徒は、例えばインドネシアのキリスト教徒のような少数派。
その上、主人公のリズワンはアスペルガー症候群。
それでも、母の死後アメリカに渡り、素敵な女性(ただしヒンズー教徒)と巡り会い、
幸せな生活を送っていた。
ところが、その生活も9・11で、一変してしまう。
差別、偏見、対立を受けながら、彼は一人アメリカ横断の旅に出る。
アメリカ大統領に「自分の苗字はハーンですが、テロリストではありません」
と言うために。

英語ではKhanと書くため、日本語ではカーンともハーンとも読む。
つまり、シャー・ルク・カーンもイスラム教徒なのだ。
これほど有名な彼でも、インド国内でヒンズー教徒の怒りを買い、
この映画公開日には厳戒態勢がひかれたほど。
まして、アメリカでは、どれほど生きづらかっただろう。
私も、ちょうど9・11の時、アメリカにいたので、
彼らの無知ゆえに起きる差別、いじめは、恐ろしかった。
が、映画の中でも主人公に好意を示してくれるアメリカ人もいて、
彼らのボランティア精神は素晴らしいとも思う。

現在、ヨーロッパの一部の国々でも、
イスラム教徒であるシリア人が自国に入るのを恐れている。
ぜひ、宗教ではなく、人を見て、偏見をなくしていってもらいたい。

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by melissan | 2015-09-25 16:20 | 映画