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旅行・食べ物・音楽・映画などの覚書き。ワンコ生活もスタート。                        


by Melissa N.
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Patriot's Day

同時多発テロが起きてからは、9月11日を「Patriot Day」と呼ぶようになりましたが、
ずっと以前から、マサチューセッツ州(メイン州やヴィスコンシン州の一部も)では
4月の第3月曜日を「Patriot’s Day(ペイトリオッツデイ)」と呼び(紛らわしい・・・)
祝日になっています。今年は4月21日。

この日はアメリカ独立戦争勃発日です。
日本人の私たちですら「ボストン茶会事件」や「ポール・リビア」といった名前は
記憶にあるように、アメリカ人にとってはイギリスからの独立にからむこのあたり、
「リンカーン」「南北戦争」以上に心に刻まれているようです。

Patriotは愛国者という意味で、Jeepの車名や、長距離弾道弾ミサイル名や、
フットボールのチーム名などにも用いられ、アメリカ人の大好きな言葉Best3に
入るのでは?と思います。

当時、いつイギリス軍が上陸してもおかしくない中、アメリカ植民地軍は
コンコード(ボストンの北西)に武器弾薬を準備し、戦いに備えていました。
1775年4月18日、イギリス軍が上陸したのをいち早く気付いたポール・リビアは、
夜通し速馬で駆けて、コンコードまでの沿線の人々に知らせてまわりました。
この話を思い出す度、胸が高鳴るのは、ロングフェローの「Paul Revere’s Ride
の詩が脳裏に焼きついているからでしょう。
一昔前は、この詩をリンカーンやマーチンルーサーキングJr.の演説同様、
暗唱させられたものですが、娘の学校では軽く触れただけ、
マサチューセッツ州ですらこれでは、祝日になっていない他州では、
触れもしないのでしょうか・・・残念です。
ポール・リビアが走り抜けた通りには今も標識があって、
車で通る度当時に思いを馳せて・・・いたのは私だけ・・・ですね。

日付が変わって4月19日、コンコードの手前のレキシントンで、
8年にもわたる独立戦争の火蓋は切って落とされました。
その後、コンコードのThe Old North Bridgeで2度目の衝突。
Patriot\'s Day_d0106242_14333863.jpg
遠くに見えるのがThe Old North Bridge。
こんな原っぱで「世界が変わった」んですね。↓
エマーソンの「コンコード賛歌」の一節、
And fired the shot heard round the world.
(そして、1発の銃声が世界を変えた )

Patriot\'s Day_d0106242_14361173.jpg
この場所は、現在記念公園として整備され、
マサチューセッツのシンボルにもなっている
「Minuteman(ミニットマン)」の記念碑が建っています。
Minutemanとは民兵集団のことで、
連絡を受けて1minute(1分)で
戦闘体制に入れたのでこう呼ばれていました。
生まれも育ちもマサチューセッツという友人に、
コンコードに行ってきたと話すと、
「自分は一度もない」といわれました。
私が東京タワーに行かないのと似たようなもの?!

この日、コンコード・レキシントンでは当時を再現したお祭りが行われるのは当然のこと、
ボストンマラソンも行われます。もともとはレキシントン・コンコードの戦いを記念して、
ボストンからイギリス軍が進軍していったコースを記念に走ろうということで
はじまったのですが、距離が足りず、現在のコースになりました。

また、レッドソックスも、この日必ずホームグランドであるFenway Parkで試合をします。

更にこの日がTax Day(納税日)にもなっているのは、この地域のIRS(国税庁)の
手続きセンターがわが町アンドーバーにあるからだ・・・というのは、
Wikipediaで初めて知りました。
ボストニアンにとってはイベント目白押しの祭日ですが、他州は平日ということもあり、
温度差が大きい一日です。
by melissan | 2008-04-21 08:43 | アメリカ生活