象牙 その2
2008年 04月 30日
ナンタケットには、ナンタケットバスケットの飾りとして需要があるからでしょう、
個性的なスクリムシャウンダーが何人かいます。
そのうちの一人が最近象牙を密輸したというニュースが入ってきました。
彼に初めて会ったとき、小さな骨董屋の奥で黙々と作業をしていて、
褒めると、はにかむように笑った顔が印象的でした。
なんとも愛嬌のあるくじらと、繊細な柄のスクリムシャウを買い求めると、
本当にうれしそうに「Thank you」と言って、でもすぐに作業に戻ってしまいました。
そんな誠実な姿が「職人」という言葉にぴったりでした。
ところが、数年後再度訪れた時、彼のほうから営業する態度に驚き、戸惑いました。
「日本から来たの?
ここにあるのは皆フォッシルアイボリーだから日本に輸入できるんだよ。
希望のものがあれば、注文してくれればすぐに作って送るよ。」
日本でナンタケットバスケットがブームになり、
多くの日本人が彼の作品を買い求めるようになったからでした。
小さな飾り一個で何百ドルにもなる象牙。
技術的に優れていても、そうそう売れるものではありません。
それが、爆発的に売れるようになったのですから、
大量に仕入れたかったのでしょうね。
海外の象牙作家は、材料を手に入れるのに本当に苦労しています。
しかし、やってはいけないこと。
彼の作品から輝きが失われたのはとても残念です。
個性的なスクリムシャウンダーが何人かいます。
そのうちの一人が最近象牙を密輸したというニュースが入ってきました。
褒めると、はにかむように笑った顔が印象的でした。
なんとも愛嬌のあるくじらと、繊細な柄のスクリムシャウを買い求めると、
本当にうれしそうに「Thank you」と言って、でもすぐに作業に戻ってしまいました。
そんな誠実な姿が「職人」という言葉にぴったりでした。
ところが、数年後再度訪れた時、彼のほうから営業する態度に驚き、戸惑いました。
「日本から来たの?
ここにあるのは皆フォッシルアイボリーだから日本に輸入できるんだよ。
希望のものがあれば、注文してくれればすぐに作って送るよ。」
日本でナンタケットバスケットがブームになり、
多くの日本人が彼の作品を買い求めるようになったからでした。
小さな飾り一個で何百ドルにもなる象牙。
技術的に優れていても、そうそう売れるものではありません。
それが、爆発的に売れるようになったのですから、
大量に仕入れたかったのでしょうね。
海外の象牙作家は、材料を手に入れるのに本当に苦労しています。
しかし、やってはいけないこと。
彼の作品から輝きが失われたのはとても残念です。
by melissan
| 2008-04-30 09:06
| 物